注意力を利用したVR酔いを軽減するフレームワークの提案

バーチャルリアリティ(VR)の普及に伴い,VRを利用した応用研究やゲーム,アトラクションが生まれました.しかし,VRを使用したことで乗り物酔いに似た症状が発生してしまい,ゲーム等の継続が困難になってしまうという問題が起きています.この症状の原因は視覚情報と前庭感覚や体性感覚のずれによって酔いが発生する感覚矛盾説,眼球の動きによる眼球運動説などが考えられています.

この問題を解決するためにVR酔いを軽減する方法が研究されています.その1つとして「中心窩レンダリング」がありますが,レンダリング範囲が固定されているため違和感を覚えてしまいます.そこで注意力によってレンダリング範囲を可変することで既存の技術よりも酔いを軽減できるのではないかという仮説を立てました.

したがって本研究では,ヒトの注意力によってレンダリング範囲を可変するフレームワークを提案します.また,従来の中心窩レンダリングよりもVR酔いが軽減するか比較・検証を行います.

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